株初心者も株式投資で必ずチェックするべき経済指標7選

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紫垣英昭

昭和62年証券会社に入社し事業法人、金融法人、ディーラー経験
現在、延べ2万人近くの個人投資家に日本株の売買指導を行っている。
3年前より「全方位型トレード・システム」を提唱し、多くのプロトレーダーを育成。
著書3冊を出版、新聞、雑誌の執筆や講演も多数あり。
著書紹介

株式投資初心者でも、経済指標をチェックして全体相場の流れを認識しておくことは、株式投資をする上で欠かせません。

ただ、経済指標と言っても、ほぼ無数にあり、全ての経済指標が株式市場に影響を与えるわけではありません。

このため、株式投資をする上では、重要度が高い経済指標に絞ってチェックすることが合理的です。

今回は、株式投資をする上で特にチェックしておくべき代表的な7つの経済指標について解説していきます。

この記事を読んで得られること関連記事
  • 経済指標とはなにかがわかる
  • 経済指標が株価に与える影響がわかる
  • 株式投資を行う上でチェックしておくべき経済指標がわかる

1.経済指標とは?

経済指標とは、金利や物価、景気、雇用、貿易といった経済活動に関する統計のことです。

経済指標は、各国の公的機関や中央銀行、シンクタンクといった信頼のおける機関によって発表されるため、その国の経済状況を客観的に表すデータとして用いられます。

発表される経済指標の内容によっては、株式市場や為替相場にも大きな影響を与えるため、株式投資やFXをする上では必ずチェックしておく必要があります。

経済指標と一口に言いますが、金利や物価、景気、雇用、貿易など経済指標の種類はさまざまです。

物価に関する経済指標としては、「消費者物価指数」や「企業物価指数」があります。

雇用に関する経済指標としては、「失業率」や「有効求人倍率」が広く知られています。また、毎週第1金曜日に発表される「アメリカ雇用統計」は、世界中の投資家が最も注目する経済指標です。

景気に関する経済指標としては「国内総生産(GDP)」や「日銀短観」、「景気動向指数(CI)」などがあり、株式市場にも大きな影響を与える統計として注目されています。

2.株式投資においてチェックしておくべき経済指標とは?

経済指標は株式市場にも影響を与えるため、株式投資をする上でも経済指標をチェックしておくことは重要です。

ファンダメンタル分析による長期投資をする場合はもちろんですが、テクニカル分析で短期投資をする場合であっても経済指標による影響を受けることが少なくないため無視することはできません。

ただ、経済指標と言っても、さまざまな種類の経済指標が、ほぼ無数に存在しています。

各証券会社は投資家に役立つコンテンツとして「経済指標カレンダー」を公開・更新していますが、ほぼ毎日のように異なる経済指標が発表されるため、「一体、どの経済指標を見ればいいのか?」と困惑した経験は誰にでもあるものかと思います。

株式投資をする上では、いくつかの代表的な経済指標に絞ってチェックすることがおすすめです。

毎日のように発表される全ての経済指標を見ていては、それだけで疲れてしまうため、投資に費やせるエネルギーにも悪影響となってしまいます。

また、そもそも経済指標の大まかな状態は、どれも変わりません。例えば、GDPや雇用統計といったメジャーな経済指標が良好であれば、その他の経済指標も良好な値が並ぶものです。

また、経済指標はあくまで過去の経済状況を表すものでしかなく、経済指標から未来を予測することは不可能です。

経済指標はあくまで全体相場を知るための参考資料の一つに留めておいた上で、主要な経済指標はしっかりとチェックしておくようにしましょう。

3.国内経済で注目の経済指標

日本株投資を行う上では、日本経済に関する主要経済指標をチェックすることは欠かせません。

3-1 国内総生産(GDP)

国内総生産(GDP)は、国内で産み出された付加価値の総額を示すもので、国の経済力を表す最も代表的な経済指標として知られています。

日本では、内閣府が四半期ごとに年4回(2月・5月・8月・11月)発表し、速報値・改定値・確報値という形で複数回発表されます。

国内総生産(GDP)の発表について詳しくは内閣府のホームページに記載されますが、最も重要な経済指標であることから、日経新聞のホームページや株式投資サイトなどでも速報の形で報じられます。

引用)日本経済新聞

国内総生産(GDP)を見る上で重要なのは、GDP成長率です。

GDP成長率は、その国の経済成長度合いを見る上で最も重要な指標であるため、長期のファンダメンタル分析においては欠かせない経済指標となります。

発表されたGDP成長率が市場予測(コンセンサス)と異なる場合には、株式市場が大きく動くことが少なくありません。

直近で発表されたGDP速報によって、日経平均株価がどのように動いたのかを見ていきましょう。

内閣府は2020年5月18日に、2020年1~3月期の国内総生産(GDP)の1次速報は前期比-0.9%減となったことを発表しました。

日経平均株価の日足チャート

上図赤丸はGDP発表日となりますが、ほとんど動いていないことが分かるかと思います。

マクロ経済見通しがすぐに変わるということはないため、よほど衝撃的な速報値が出ない限り、GDP速報が短期的に株価に影響を及ぼすことはほとんどありません。

GDP速報はあくまで全体相場の長期的な見通しのためにチェックする経済指標と言えます。

3-2 日銀短観

日銀短観は、日本銀行が発表する統計調査です。日銀短観という愛称で知られていますが、正式名称は「全国企業短期経済観測調査」です。多くの経営者や投資家が、GDP速報と並んで最も重視する経済指標として知られています。

日銀が全国にある資本金2,000万円以上の民間企業から約1万社を抽出して調査が行われ、3月・6月9月12月に調査が実施され、それぞれ4月・7月・10月・12月に公表されます。

具体的には、景気の現状や先行きに関する判断や、事業計画に関する実績・予測など、企業活動全般に関するヒアリングが行われます。

特に、景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いて算出する「業況判断指数(DI)」は注目される指数です。

日銀短観について詳しくは、日本銀行のホームページに掲載されますが、日経新聞などでも速報の形で発表されます。

引用)日本銀行のホームページ

日銀短観は、実際の企業活動からなる統計調査であるため、日本経済の実態を最も如実に表す経済指標となっており、株式市場にも少なからず影響を与えます。

直近で発表された日銀短観で、日経平均株価がどのように動いたのかを見ていきましょう。

日銀は、2020年7月1日に「6月短観」を発表し、「業況判断指数(DI)」が▲34と前回調査から26ポイント低下し、緊急事態宣言による経済ダメージの大きさが明らかになりました。

日経平均株価の日足チャート

上図赤丸は日銀短観6月が発表された日ですが、大陰線となっているものの、その後に影響を与えるほどの影響はないことが分かります。

日銀短観もGDP速報と同様に、短期的に株価に影響を及ぼすことはほとんどありません。長期的な全体相場を認識するための経済指標の一つとして使うようにしましょう。

日本株のマクロ経済見通しやファンダメンタル分析をする上では、GDP速報と日銀短観の2つの経済指標は必ず抑えておくことをおすすめします。

3-3 景気動向指数

景気動向指数は、内閣府が毎月発表する景気に関する経済指標です。調査月から2ヶ月後の第4~5営業日に速報値が発表され、中旬頃に改定値が確定されます。

景気動向指数は、「CI(コンポジット・インデックス)」と「DI(ディフュージョン・インデックス)」の二つの指数が使われています。

CIは景気動向を量的に把握することを目的とした指数で、DIは多くの経済指標の変化方向を合成することによって景気局面を把握する指数です。CIとDIのそれぞれについて、景気動向に先行する先行指数、景気動向と同時に動く一致指数、景気動向に遅れて動く遅行指数の3つが発表されます。

四半期ごとの経済指標としてはGDP速報と日銀短観の2つが代表的ですが、景気動向指数は毎月発表されることがポイントです。

景気動向指数について詳しくは、内閣府のホームページで発表されています。

株式投資をする上での景気判断としては、四半期ごとに発表されるGDP速報と日銀短観だけで十分ではありますが、毎月発表される経済指標として景気動向指数を抑えておいても損はありません。

3-4 機械受注統計調査

機械受注統計調査とは、内閣府が毎月公表している、機械製造業者の受注する設備用機械類の受注状況を示す経済指標です。経済ニュースや投資サイトなどで「機械受注」という言葉が出てきたら、こちらの経済指標を示していると認識して問題ありません。

機械受注が増えているということは企業が設備投資を進めていることを示すため、機械受注統計は代表的な景気の先行指標として知られています。

機械受注統計調査は、内閣府のホームページで発表されていますが、重要な先行指標であるため、経済ニュースサイトなどでも速報の形で報じられることが多くなっています。

機械受注統計の内容によっては、工作機械や産業用ロボットなどを手掛けている機械メーカー(【6954】ファナックや【6506】安川電機、【6273】SMCなど)の株価に影響が出ることが少なくありません。また、場合によっては全体相場に影響が出る場合もあります。

直近の機械受注統計と代表的な機械メーカーである【6954】ファナックの株価を見ていきましょう。

内閣府が2020年7月9日に発表した5月の機械受注は、前月比1.7%増と、3ヶ月ぶりにプラスとなりました。市場予想は-5.0%となっていため、機械メーカーにとってはポジティブサプライズに。

【6954】ファナックの日足チャート

ファナックの株価は、機械受注統計が発表された2020年7月9日(上図赤丸)以降、1週間程度は上昇していたことが分かります。

3-5 鉱工業生産指数

鉱工業生産指数は、経済産業省が発表している、鉱業・製造業の活動状況を示す経済指標です。

鉱工業製品には、鉄鋼や機械、電気機器、輸送用機器などはもちろん、繊維工業品や紙・パルプ製品、食料品、医薬品なども含まれるため、国内生産活動の経済指標として見ることが可能です。

調査月の翌月末に、生産・出荷・在庫・在庫率の速報値が発表され、翌々月中旬に稼働率指数と生産能力指数も合わせた確報値が発表されます。

国内の生産動向を通して経済状況を測れる指標として、株式市場に影響を与えることもある経済指標です。

鉱工業生産指数について詳しくは、経済産業省のホームページに掲載されています。

4.世界経済で注目の経済指標

日本経済は世界経済の影響を大きく受けるため、日本株投資をする上では世界経済に影響を与える経済指標についても抑えておく必要があります。

世界の経済指標のスケジュールや予想値及び結果は、Yahoo!ファイナンスの経済指標ページ等で確認できます。

特に重要なのは、アメリカ経済に関する経済指標です。

4-1 アメリカ国内総生産(GDP)

日本株は、前日のアメリカ市場の影響を大きく受けるため、アメリカ経済の動向が重要であることは言うまでもありません。

アメリカ経済の状態を示すアメリカ国内総生産(GDP)は、日米だけではなく世界中の投資家が注目する世界経済指標です。

アメリカのGDP速報は、アメリカ商務省経済分析局(BEA)が1月・4月・7月・10月の下旬に発表しています。

予想よりも良かった場合には世界株高が期待でき、逆に予想よりも悪かった場合には世界株安になることが多くなります。

日本株投資においては、日本経済の状態や先行きを認識しておくことも重要ですが、アメリカ経済が良くないのに日本経済だけ良くなることはあり得ません。

日本株投資をする上では、アメリカ市場やアメリカ経済についてもアンテナを張っておくことが重要であることを認識しておきましょう。

直近に発表されたアメリカのGDP速報と株式市場の反応について見ていきましょう。

2020年7月30日、アメリカ商務省は2020年4月~6月のGDP伸び率は-32.9%となり、統計を取り始めて以降、最悪の数字になったと発表されました。

市場コンセンサスとほぼ変わらなかったものの、ダウ平均は-225ドルの下落となり、翌日の日経平均株価も下落となりました。

日経平均株価の日足チャート

アメリカGDP速報を受けて日経平均は下落しましたが、これはダウが下げた影響もありますが、国内で新型コロナ感染が広まって嫌気されて売られた影響もあります。

アメリカのGDP速報も、短期ではなく全体相場の長期的な見通しのためにチェックしておくべき経済指標です。

4-2 アメリカ雇用統計

投資の世界で最も重要視とされる経済指標が、アメリカ雇用統計です。

アメリカ雇用統計とは、アメリカの労働省が毎月第1金曜日に発表している、アメリカの雇用情勢や景気に関する経済指標です。失業率や非農業部門就業者数、週労働時間、平均時給など10数項目が発表されます。

雇用情勢は個人所得や個人消費に波及するため、アメリカ雇用統計はアメリカ経済しいては世界経済の動向に大きな影響を及ぼすと考えられます。

アメリカ雇用統計は、特に為替相場においては最大のイベントとなっており、FXをする場合には最も注意が必要なイベントです。

為替相場は株式市場にも大きな影響を与えるため、株式投資家にとっても必ずチェックしておかなければいけない経済指標となっています。

なお、同じ雇用統計であっても、日本の失業率や有効求人倍率は日本株にはほとんど影響しません。これは、日本は雇用流動性が低い社会であることが影響していると考えられます。

アメリカ雇用統計が、投資をする上でいかに重要な経済指標であるかは、日経平均株価の反応を見てみればすぐに分かります。

日経平均株価の日足チャート

上図赤丸は、アメリカ雇用統計の発表を受けた翌月曜日の値動きとなっていますが、前後の値動きと比べていずれも大きな値動きになっていることが分かるかと思います。

ここまで見てきた経済指標は、いずれも短期的な株価の値動きには繋がりにくい経済指標となりますが、アメリカ雇用統計だけは別です。

まとめ

今回は、株式投資をする上でも特にチェックしておくべき代表的な7つの経済指標について解説してきました。

経済指標はさまざまな種類のものがありますが、株式投資をする上では、代表的な経済指標に絞ってチェックしておけば問題ありません。

日本経済の動向を示す経済指標としては、「GDP速報」「日銀短観」はチェックしておきましょう。毎月発表される「景気動向指数」や先行指標として注目の「機械受注統計調査」、企業の生産動向を示す「鉱工業生産指数」もチェックしておいてもよいでしょう。

日本経済は世界経済やアメリカ経済の影響を大きく受けるため、「アメリカGDP」「アメリカ雇用統計」も要チェックです。

特に、毎月第1金曜日に発表される「アメリカ雇用統計」は、投資をする上では絶対にチェックしておかなければいけない経済指標です。

これらの経済指標をチェックしておくことは重要ですが、経済指標はあくまで参考指標の一つに過ぎないことには注意が必要です。

経済指標にとらわれることなく、経済指標を有効活用して株式投資に役立てていきましょう。

紫垣 英昭

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