ETFで稼ぐための買い方、おすすめ証券会社を徹底比較

執筆者
プロフィール写真

紫垣英昭

昭和62年証券会社に入社し事業法人、金融法人、ディーラー経験
現在、延べ2万人近くの個人投資家に日本株の売買指導を行っている。
3年前より「全方位型トレード・システム」を提唱し、多くのプロトレーダーを育成。
著書3冊を出版、新聞、雑誌の執筆や講演も多数あり。
著書紹介

ETFが魅力的だと感じていても、ETFの買い方や、どの証券会社でETF取引をするべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

証券会社によって手数料や強みが違いますので、ETF取引を始める際の証券会社選びは非常に重要になります。

そこで、今回の記事では、ETF取引をするにあたっておススメできる証券会社を4社紹介します。

さらに、証券会社ごとの強みについても紹介しています。ご自身の投資タイプに合った証券会社を見つけましょう。

この記事を読んで得られること
  • ETF取引をするのにおすすめの証券会社がわかる
  • それぞれの証券会社の強みや手数料、おすすめプランがわかる
  • 自分の投資スタイルに合った証券会社が見つけられる

ETF取引におすすめな4つの証券会社の手数料と特徴を比較

まずはETF投資をする際、とても重要な証券会社選びからお伝えしましょう

今回紹介する、ETF取引におすすめな証券会社は「松井証券」「楽天証券」「SBI証券」「マネックス証券」の4社です。

今回紹介するどの証券会社でも、10万円までの取引なら最低手数料0円でETF取引ができますが、それぞれの証券会社ごとに強みがあります。

証券会社ごとの10万円までの取引手数料と特徴を下図にまとめてみました。

ここからは、それぞれの証券会社について詳しく解説をしていきます。

高性能ツールを利用したいなら「松井証券」

松井証券は、証券業界で初めてネット取引を開始した証券会社です。

2018年には創業100周年を迎える老舗で、東証一部上場の大手証券会社でもあります。

大手証券会社なので様々な商品やサービスを提供していますが、手数料は他の大手証券会社と比べてかなり安くなっています。

「上場投信ガイド」など、高性能ツールが無料で使える

松井証券の最も大きな魅力は、口座開設者が無料で使えるツールにあると言えます。

注文の発注や投資情報の収集に役立つ「ネットストックスマート」や、様々なテクニカル分析ツールを利用できる「ネットストック・ハイスピード」など、高性能な取引ツールを完全無料で利用することができます。

また、ETF取引をする方向けに「上場投信ガイド」というツールも提供されています。

上場投信ガイドは、「日経225」や「米国株」といった興味がある投資対象を選ぶことで、簡単にETFの銘柄を抽出できるツールです。

ETFの銘柄についてあまり把握していない初心者の方には特におススメできます。

また、「売買高」や「分配金利回り」などの流動性を指定してETFを探すこともできます。

手数料は「ボックスレート」なので安心して取引できる

松井証券での現物株取引の手数料は「ボックスレート」方式により決まります。

「ボックスレート」は、「1日でいくら分の取引をしたかによって手数料が決まる」という制度です。

松井証券の場合、現物株(ETFやREITも含める)の約定代金が合計10万円以下なら、その日の手数料は0円となります。

約定代金合計金額ごとの手数料は以下の通りです。

※さらに、信用取引口座を開設した場合は、新規開設日から6ヶ月間は30万円分の取引まで手数料0円となります。

松井証券の口座開設はこちら

手数料0円ETFを取り扱っている「楽天証券」

楽天証券はインターネット専業大手証券会社大手5社の1つで、口座数80万口座、預かり資産1兆円を超える超大手証券会社です。

契約内容によっては売買手数料に応じて楽天ポイントがもらえるという特典があるので、楽天カードユーザーにもおススメできる証券会社だと言えるでしょう。

手数料が完全無料の「楽天ETF」

楽天証券では、「いちにち定額コース」なら1日の株式やETFの約定代金10万円までが手数料無料で取引できます。

また、楽天証券では楽天投資顧問が運用している「楽天225ダブル ブル・ベア」というETFがあります。

楽天225ブル・ベアは、一日でいくら分取引をしても取引手数料が無料となっています。

他にも、「iシェアーズ日経225 ETF」や「iシェアーズ TOPIX ETF」などiシェアーズシリーズが国内・海外ともに取引手数料が完全無料で取引できます。

手数料コースが「超割コース」なら楽天ポイントがもらえる!

楽天証券ではETF取引の手数料コースを「いちにち定額コース」と「超割コース」の2つのコースから選ぶことができます。

「超割コース」の場合、5万円までの手数料が54円、5万円~100万円までの手数料が97円かかってしまいますが、楽天ポイントを1ポイントもらうことができます。

引用)楽天証券

楽天カードユーザーなら超割コースで、楽天ポイントをためながらの利用がおすすめです。

楽天証券の口座開設はこちら

信用取引でETF取引をしたい、NISAを利用してETFを買うなら「SBI証券」

SBI証券はネット証券の中で最も口座数が多い証券会社です。総合口座だけではなくNISA口座開設数・国内株式個人売買代金もネット証券でナンバー1となっています。

アクティブプランなら信用取引が10万円まで無料

SBI証券では信用取引の手数料プランとして「スタンダートプラン」と「アクティブプラン」のいずれかを利用することができます。

このうち、アクティブプランであれば、10万円までの信用取引の手数料が無料となっています。

信用取引については、以下の記事で詳しく解説しています。

下げ局面でも収益化できる!株初心者が知るべき信用取引とは

以下がSBI証券のプランごとの手数料です。

ETFで信用取引を利用して空売りしたい方にはSBI証券は特におすすめの証券会社となっています。

SBI証券の口座開設はこちら

空売りについては、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせて読んでみてください。

下げても儲かる!空売りを成功させるための3つのポイント

戻り売りとは?空売りを仕掛ける絶好のポイントを見つける方法

NISA口座を利用した取引が無料

SBI証券ではNISAを利用した株式やETFの売買手数料が「恒久的に無料」となっています。

NISAの非課税期間は5年間あるのですが、「恒久的」とはつまり「今年だけは無料で来年以降から有料になるということはありません」という意味です。

無料で取引できるのは国内のETFだけではありません。海外のETFも同様に手数料無料で売買することができます。

NISAについて、詳しくは以下の記事を読んでみてください。

株初心者必見「NISA」まるわかり解説!IPOや配当の税金も0円に!

日中なかなかチャートを見られない忙しい人は「ライブスター証券」

ライブスター証券は69年の歴史を持つ老舗の証券会社です。

「みんなの株式」(みんかぶ)ネット証券ランキングの「手数料部門」において、2012年度から5年連続で【第1位】を獲得しており、業界一お得にETF取引をできる証券会社だと言えるでしょう。

IFD,OCO注文を利用すれば放置していても取引できる

ライブスター証券の最も大きな強みは、多種多様な注文方法にあると言えます。

ライブスター証券では他の証券会社では提供していない「IFD注文」という注文方法を提供しています。

「IFD注文」は、買い注文と売り注文を同時に発注できる注文方法です。

つまり1回の注文だけで「いくら以下で買うか」と「いくら以上になったら売るか」を同時に出すことができるので、忙しくてチャートを見る暇が無い方でも取引を行うことができます。

また、「OCO注文」という「利益確定と損切りの決済注文を同時に出す」という注文方法も、他の証券会社では利用できない注文方法です。

株取引の注文方法については以下の記事も読んでみて下さい。

株初心者が知っておくべき、株取引の注文方法をわかりやすく解説

【期間限定】口座開設後2か月間は誰でも取引手数料が無料!

手数料が業界一の低水準であるライブスター証券ですが、2018年9月30日までの期間限定で「新規口座開設後2か月間手数料無料キャンペーン」を行っています。

9月30日までに口座を開設すれば現物取引(ETF含む)・信用取引の手数料が無料とのことです。

開設するなら今が最後のチャンスかもしれませんね。

ライブスター証券のプランごとの手数料は以下の通りです。

キャンペーン対象外であっても業界最安値水準の手数料となっているので、お得であることは変わりなさそうです。

ライブスター証券の口座開設はこちら

 

ETFの買い方は、とても簡単

では、これから「ETFの買い方」について解説していきましょう。

ETFは、証券取引所に“上場”していることから「上場投資信託」ともいわれます。つまり一般の株式取引にように、取引されているときは、リアルタイムで価格が変動します。

ETFの買い方は、株式取引と同じように「指値注文」」や「成行注文」で買うことができます。また、ETFの価格が今後、下がると思えば、価格下落を収益に変える「空売り」もできるのです。

以下は、「iシェアーズ日経225ETF」という、日経平均を取引できるETFの板情報です。

(出所:楽天証券マーケットスピード)

ご覧いただければお分かりのように、普通の株式取引のように、ETFの価格もリアルタイムで変動します。

上記の場合、板情報の左側にある「売数量」のある価格で買うことができます。またETFは1枚単位で取引ができるので「少額取引」が可能です。

上記の「iシェアーズ日経225ETF」の場合、22,960円に売りがありますので、1枚買うのに必要な金額は、23,000円程度と、誰でも購入可能な金額で買うことができます。

ETFへの投資は、リアルタイムで簡単に取引でき、また少額で取引ができることから、これから株式投資を始めようとする初心者にとって、とても始めやすい投資対象であるといえるでしょう。

まとめ

以上、ETF取引をするのにおすすめできる証券会社4社の紹介と、それぞれのおすすめポイントを解説しました。

今回紹介したどの証券会社でも、10万円までのETF取引にかかる手数料は最低0円、高くても108円以下となっていますので、投資資金が少ない投資初心者の方でも利用しやすいものとなっています。

証券会社ごとの強みをまとめると

  • 高性能ツールを利用して取引したい→おすすめは松井証券
  • 手数料無料ETFの取引をしたい、楽天ポイントを貯めたい→おすすめは楽天証券
  • NISAや信用取引でETFの取引をしたい→おすすめはSBI証券
  • チャートを見る時間がないのでスマートな取引をしたい→ライブスター証券

となります。

今回の記事を参考に、ETF取引を始める証券会社を決めていただければと思います。

紫垣 英昭