株初心者がエントリー、利益確定の判断に使えるチャート『パラボリック』とは

あなたは、株やFXの取引をしているとき、

  • 「どこでエントリーするのが良いのかな?」
  • 「利益確定のポイントを知りたい!」

と思ったことはありませんか?

これらは多くの個人投資家が抱える“悩み”といって過言ではありません。

特に株価がずっと上昇を続けているときなどは、「どこで利益確定すべきか・・・?」というように、その判断に迷ってしまします。

「利益確定」をした直後、株価はさらに上昇し、早く売り過ぎたということを経験している方も多いはず。

そこで一度試していただきたいのが、『パラボリック』というチャートです。

この『パラボリック』というチャートは、上昇トレンド、下落トレンド時に、ローソク足ごとにトレンドが継続するための“シグナル”を点灯させてくれるという、とてもスグレモノのチャートです。

もちろんエントリー、利益確定のタイミングが100%的中させるものではありませんが、「トレンドの転換時」や「トレンドの継続時」にはとても分りやすいチャートでシグナルを発してくれます。

今回の記事では『パラボリック』の見方、使い方から注意点、チャートの設定方まで、すべてをご紹介いたします。

この記事を読んで得られること関連記事
  • 『パラボリック』の見方、使い方、チャートの設定方まですべてわかる
  • 「トレンドの転換時」や「トレンドの継続時」のシグナルが視覚的にわかる
  • 株価が上昇、下落し続けているときの「大きな利益」を逃さない!

 

1.パラボリックとは

『パラボリック』とは「放物線」という意味で、SAR(Stop And Reverseの略)という値をつなげると放物線に見えることから、このように名付けられました。

『パラボリック』は、トレンド追随型のテクニカル指標と言われており、株価を追いかけるようにSARが描かれるため、相場の方向性や転換点を見ることができます。

言葉で説明しただけでは分かりづらいと思いますので、図を見ながら説明します。
下図は、YAHOO!ファイナンスから日経平均のチャートを表示したものです。

緑色の点赤色の点がSARです(点をつないで線で表示されているものもあります)。

  • SARが株価の下にあるときは上昇トレンド(上図では緑色)、
  • SARが株価の上にあるときは下降トレンド(上図では赤色)と判断することができ、
  • SARの位置が上下に反転するポイントが転換点になります。

 

SARの計算式は、以下のとおりです。

SAR=前日のSAR+AF×(EP-前日のSAR)
AF:加速因数
EP:上昇トレンド内では最高値、下降トレンド内では最安値

計算式の意味を理解するのは難しいと思いますので、「5.パラボリックのチャート設定方法」の設定方法のところで補足説明をします。

 

2.パラボリックの見方

『パラボリック』の見方は、ローソク足とSARが交差するポイントが転換点になり、同時に売買サインになるということだけです。

下図では、緑色の点が「SAR」で、水色の丸で囲った部分が「転換点」です。

売買サインは、

  • 買いサイン:SARがローソク足に上から交差したポイント
  • 売りサイン:SARがローソク足に下から交差したポイント

となります。

つまり、転換点は「買いサイン」「売りサイン」のどちらにもなり、途転(どてん)売買のサインとして使われます。

≪途転(ドテン)売買とは?≫

ドテン売買とは、決済すると同時に反対のポジションでエントリーし、常に「買い」か「売り」のポジションを持つ売買手法です。

これだけでは分からないと思いますので、もう少し詳しく説明したいと思います(具体的なやり方は次項で紹介しますので、説明が不要な方は飛ばしてもらっても大丈夫です)。

まず「ポジション」って何だ?

ポジションとは、株などを売買する場合、
(a)「株を買う(エントリー)→株を保有する→株を売る(決済)」
(b)「株の空売り(エントリー)→株を貸している→株の買戻し(決済)」

のどちらかになると思いますが、エントリーしてから未決済の状態の株をポジションと言います(「建玉(たてぎょく)」とも言います)。

(a)のポジションを「買いポジション(買い建玉)」、(b)のポジションを「売りポジション(売り建玉)」と言います。

つまり「反対のポジションでエントリー」とは?
最初に「買いポジション」を持っていた場合、買いポジションを決済すると同時に空売りでエントリーして「売りポジション」を持つことです。

したがって、途転売買とは
「買いポジション」→決済&エントリー→「売りポジション」→決済&エントリー→「買いポジション」
を繰り返して、常に買いポジションか売りポジションを持っている売買手法のことです。

パラボリックはSAR(Stop And Reverse)という名前からも途転売買のためのテクニカル指標だということが分かります。

ドテン売買については、以下の記事も参考になるので読んでみてください。

【暴露動画】株価移動平均線を使った究極の“ドテン売買”とは

3.パラボリックをどう売買に使うの?

それでは、前項に引続き途転売買を例にパラボリックの使い方について説明します。

あくまで一例ですので、これ以外の使い方もありますし、この通りにやったら必ず儲かるという訳ではないので、注意してくださいね。

まず『パラボリック』はある程度の期間トレンドが発生しているときに有効なテクニカル指標ですので、そのような値動きの銘柄を選びます。

下図は、前項と同じチャートです。

(1)SARがローソク足に上から交差したら、翌日の寄付きでエントリーします。
(2)SARがローソク足に下から交差したら、翌日の寄付きで決済すると同時に(3)空売りでエントリーします。
(4)SARがローソク足に上から交差したら、翌日の寄付きで決済すると同時に(5)買いでエントリーします。
以降、(6)(7)というように繰り返し売買していきます。

転換するまでの期間が短くなってきたり、値幅が小さくなってきたら、利益が出なくなりますので途転売買は終了します。

 

4.パラボリックを使う際の注意点

このように株価に一定のトレンドが存在していれば威力を発揮する『パラボリック』ですが、チャートである以上、当然“弱点”もあります。

株価は一定の範囲内で動くことを「レンジ相場」または「ボックス相場」という表現をしますが、このように株価にトレンドがなく、株価が小さい値幅で動いているときや、トレンドが続かない株価で推移しているようなとき、残念ながら『パラボリック』は正確なシグナルを発することはなく機能することはありません。

下図は、転換点の翌日の始値(売買ポイント)を丸で囲っていますが、赤色の丸が「買い/買戻し」ポイント、水色の丸が「売り/空売り」ポイントです。全ての売買で「損失」になっているのが分かります。

『パラボリック』は移動平均線のようにどうしても「遅行性」を排除することはできません。よってこのように「レンジ相場」では機能しないということを覚えておいてください。

『パラボリック』を使って取引をしているとき、2-3連敗するようなら、その相場は「レンジ相場」である可能性が高いと考えられます。

 

5.パラボリックのチャート設定方法

『パラボリック』を使用するためには設定が必要になりますが、「1.」で説明した計算式をもう1度以下に書きます。

SAR=前日のSAR+AF×(EP-前日のSAR)
AF:加速因数
EP:上昇トレンド内では最高値、下降トレンド内では最安値

計算式の「AF:加速因数」が設定項目になります。

一般的には、AF値は0.02から始まって0.02ずつ増加し0.2が最大値となります(EPの値が更新されるたびに増加していきます)。

つまり、上昇トレンドでは高値を更新する度にSARが株価に近づいていき(下降トレンドでは安値を更新する度にSARが株価に近づいていき)、最終的には株価と交差するという仕組みです。

とりあえず、理解できなくても大丈夫ですので、AF値の設定を小さくすると売買サインのタイミングが遅くなり、設定を大きくすると株価に近づくのが早くなり転換しやすくなると覚えておいてください。

初心者の方は、どれくらいの値に設定すれば良いのか分からないと思いますので、一般的な設定(最小値(始まりの値)=0.02、増加単位=0.02、最大値=0.2)で大丈夫です。

それでは、SBI証券の「HYPER SBI(NEWチャート)」を使って設定方法について説明します。

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NEWチャートを立ち上げて「価格指標」を開いて『パラボリック』をダブルクリックします。

ダブルクリックするとパラボリックが表示されます。
次に、パラボリックの線上にカーソルを合わせてダブルクリックします。

ダブルクリックすると設定ウィンドウが立ち上がりますので「条件設定」のタブでそれぞれの値を変更することができます。

※最小値は0.02となっており変更できません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

パラボリックは、仕組みは難しいですが、使い方は簡単でとても分かりやすいので初心者でも使いやすいテクニカル指標です。

今回の記事では「途転売買」を例に挙げましたが、パラボリックを使う場合には必ず途転売買をしなければならないというわけではありませんので、慣れるまではトレンドが出ている一方向のみで売買した方が良いかもしれません。

また、パラボリックが機能しない相場もありますが、そのときは、他のテクニカル指標が機能する場合もありますので、ぜひ、この機会に他のページも合わせて読んでみてくださいね。

川島 隆
専業個人投資家(スイングトレード)

 

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