株の配当性向とは?簡単な計算で大きく上昇する銘柄の見つけ方

私は職業柄、個人投資家の皆さんから『株式の「配当」という言葉は聞いたことがあるけど「配当性向」とは何ですか?」という質問を受けます。

「配当性向」は、企業の利益から株主に配当を、どのくらい払っているかという割合を示す指標のことを言います。

実はこの「配当性向」の割合で、大きく上昇する銘柄を見つけ出すための、重要なポイントになるということを、あなたはご存知でしょうか?

なぜなら株主に配当を出せるということは、売り上げ、経常利益が上がっているということになり、企業価値の上昇から株価も大きく上昇する可能性を秘めているからです。

つまり、これまで「無配(配当なし)」の会社が、「配当」を出せるようになったり、「増配(配当額を増やす)」を発表する会社はそれだけ利益を増加させていることになるため、株価が大きく上昇する要因になるのです。

個人投資家にとって「配当性向」という視点で株式投資をすることで、より投資戦略に幅を持たせることが可能になるはずです。

ぜひこの機会に「配当性向の見方や考え方」について理解を深めてみてはいかがでしょうか?

この記事では、配当性向が何を意味しているのか、また、配当との違いや配当性向の具体的な見方について、図解でわかりやすく解説しています。

配当性向について知りたい方や、投資戦略の幅を広げたい方にとても役に立つ内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を読んで得られること関連記事
  • 配当性向と配当、配当利回りとは何かと、計算方法が理解できる
  • 配当性向から企業の実態を読み解く方法がわかる
  • 配当性向で大幅高になる銘柄を見抜く2つのポイントがわかる

1.配当性向とは?

そもそも配当性向とは、何を表しているのでしょうか。

簡潔に言うと、配当性向とは、企業が稼いだ利益のうち、どれくらいを配当に回しているかを表わしています。また、数値はどれくらい回しているかという割合であることから、パーセント(%)で表されます。

下図は配当性向のイメージ図です。

例えば、ある企業の配当性向が30%であるとします。この場合、配当性向30%が何を表しているかと言えば、企業が稼いだ利益のうちの30%を配当に回していることを意味しています。

では、もし配当性向が100%である場合はどうでしょうか。この場合は、企業が稼いだ利益の全てを配当に回していることを意味しています。

このように配当性向は、企業が配当を通じて、どれくらい株主還元に積極的なのかを図る指標として役に立ちます。

では、配当性向について、さらに理解を深めていきましょう。

1-1 配当とは?企業の利益の一部を配当金として株主に還元すること

配当とは、企業が株主還元の一環として、稼いだ利益の一部を株主に支払うことです。また、配当によって支払われるお金は配当金と呼ばれ、上場企業ごとに取り扱いが異なります。

配当金は1株あたり⚪︎円のように定められ、保有している株数が多ければ多いほど、より多くの配当金を受け取ることができます。

配当は配当性向を割り出す上で、欠かすことのできない数値になります。

1-2 内部留保とは?企業に蓄えられるお金

内部留保とは、企業に蓄えられるお金のことを指し、企業の純利益から配当金や役員賞与など、社外に流出するお金を差し引くことで求められます。

内部留保は、企業内部の主要な資金源であり、事業を拡大させるための設備投資の原資として、あるいは、従業員の賃上げや配当金の原資として使われます。

配当に回されなかったお金は、内部留保として企業内に蓄えられることになります。

1-3 配当性向の計算式は簡単|自分で計算してみましょう

では、実際に配当性向を求めてみましょう。

配当性向は以下の計算式を使うことで、求めることができます。

配当性向(%)= 配当金支払総額 ÷ 当期純利益 × 100

例えば、ある企業の当期純利益が100億円、配当金支払総額が10億円であるならば、配当性向は次のように求められます。

配当性向(%)= 配当金支払総額(10億円) ÷ 当期純利益(100億円)× 100 = 配当性向 10%

また同様に、配当性向は1株を基準に求めることも可能です。

配当性向(%)= 1株あたり配当金 ÷ 1株あたり利益(EPS) × 100

会社四季報やクイックリサーチネット(※)から配当性向を割り出す際には、こちらの計算式の方が使いやすいかもしれません。

例えば、ある企業の1株あたり利益が100円、1株あたり配当金が40円であるならば、配当性向は次のように求められます。

配当性向(%)= 1株あたり配当金(40円) ÷ 1株あたり利益(100円) × 100 = 配当性向 40%

このように、計算式で簡単に配当性向を割り出せますので、ぜひやってみてください。

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1-4 日本の配当性向の平均値31%|世界平均50%米国39%欧州62%と比べて低い

前年度にあたる、2017年度の東証一部に上場している主要500社における配当性向の平均は、31%となっています。

平均31%という数値は、世界平均50%前後、米国の主要500社における平均値39%、欧州の主要600社における平均値62%と比べると、低いものとなっています。


(引用元:Morningstar Investment Management calculation to 31/08/17

しかしながら過去20年間の平均値と比べると、数値は上がってきており、株主還元の姿勢を強める企業は増えてきていることが伺えます。

配当性向を引き上げる流れは、今後まだまだ継続するかもしれません。

2.配当性向の見方と考え方

配当性向の求め方が分かったとしても、数値の具体的な見方や考え方がわからなければ、配当性向を根拠とした投資戦略を立てることは困難です。

そこで、この項目では配当性向が高い例と低い例から、配当性向の具体的な見方と考え方について解説していきます。

具体例から理解を深めた上で、投資戦略に役立てていきましょう。

2-1 配当性向は高いほうがいいの?低いほうがいいの?

結論から言うと、配当性向の高低のみで企業の良し悪しは決められません。なぜなら、投資対象となる企業が、既に事業成長を遂げた成熟企業なのか、現在成長中の新興企業なのかによって、配当の方針は全く異なるからです。

配当性向とは、当期純利益のうち、どれくらいの割合を配当に回しているのか表した数値であることはすでに説明しました。

●成長中の企業の配当性向が低い場合

では、現在成長中の新興企業の配当性向が低い場合、投資対象として魅力がないかと言えば、決してそうではありません。なぜなら、成長中の企業は内部留保として企業に溜め込んだキャッシュを新たな投資を行うための資金源として活用するからです。

企業が事業を拡大するためには、設備投資や人材採用を行う必要があり、内部留保を確保しておくことが不可欠です。

そのため、配当に回す割合が少ないことによって、配当性向が低くなったとしても、株主還元に積極的ではないとは言い切れません。

むしろ、事業が拡大することによって、株価の上昇や1株あたり利益の上昇が期待できるため、株主は配当とは別の形で利益を享受することができるかもしれません。

●成熟企業の配当性向が低い場合

では一方で、既に事業成長を遂げた成熟企業の配当性向が低い場合はどうでしょうか。この場合には、成長中の新興企業とは事情が異なります。なぜなら、成熟した企業が将来的に大きな成長を見込むことは困難だからです。

成長が見込めないということは、言い換えれば、内部留保を必要以上に多く蓄える必要はないということです。

そのため、企業によって異なるものの、当期純利益から配当に回す割合は、高くなる傾向があります。配当性向が高い企業に安定した大企業が多いのは、そういう理由なのです。

●配当性向が高すぎる場合は、無理して配当を出している可能性があるので注意!

また、成熟企業や新興企業を問わず、配当性向が高すぎる場合には利益を出していないのにもかかわらず、無理して配当を出している可能性があり、投資する際には財務状況などをよく確認する必要があります。

したがって、配当性向の高低のみで、投資対象の良し悪しを判断することはできません。

そして、配当性向から投資対象を選別するためには、投資対象となる企業がどのような事業段階にあるのか、また、どのように配当を捻出しているのか、財務状況をよく確認する必要があるのです。

2-2 配当性向が高い例

では次に、配当性向が高い実際の企業として、夢真HD(2362)を例に、配当性向の見方や考え方について見ていきます。

夢真HDは、建設現場への技術者派遣を主力にしている会社です。過去の業績を見ると以下のようになっています

(引用元:QUICKリサーチネット)

そして、掲載された1株益と1株配から配当性向を求めると、次のような数値が求められます。

  • 2015.9 配当性向 125.89%
  • 2016.9 配当性向 160.55%
  • 2017.9 配当性向 183.24%

配当性向が100%を大幅に超えており、一見すると株主還元に積極的な姿勢が伺えます。

しかしながら、配当性向が100%以上であるということは、当期の純利益以上に配当を出していることを意味しています。加えて、当期純利益は年々減少傾向にあるにもかかわらず、1株配は35円を維持しています。

このような会社の場合には、配当を無理して維持している可能性があります。

そのため、内部留保がどのくらいあるのか、あるいは、自己資本比率がどのくらいあるのか、財務状況をきちんと確認する必要があるのです。

2-3 配当性向が低い例

では次は、配当性向が低い実際の企業として、大塚家具(8186)を例に、配当性向の見方や考え方について見ていきます。

大塚家具は、家具の小売大手として有名な会社ですが、昨今は赤字続きで苦しい状況が続いています。過去の業績を見ると次のようになっています。

(引用元:QUICKリサーチネット)

そして、掲載されていた1株益と1株配から配当性向を求めると、次のような数値が求められます。

  • 2015.12 配当性向 412.37%
  • 2016.12 配当性向 −31.11%
  • 2017.12 配当性向 −9.74%

2015年度は配当性向は400%を超えているものの、直近2年間では配当性向がマイナスになっており、非常に低い状態となっています。

配当性向がマイナスになる原因としては、当期純利益および1株益が赤字であることが挙げられます。たとえ株主還元の一環として配当を出していたとしても、肝心の当期純利益が赤字では株価が下がる可能性が高いと言えます。

配当性向がマイナスなど極端に低い場合には、当期純利益が赤字であるのにもかかわらず配当を継続して出していることを示しているため、配当金以上に株価の値下がりリスクを警戒する必要があるのです。

3.配当利回りとは?株主がどのぐらいの配当金を受け取れるのかを表す指標

配当利回りは、同じくパーセントで表される配当性向と、いったい何が違うのでしょうか。

配当利回りとは、株価に対して、株主がどのくらいの配当金を受け取れるのか表した指標です。そして、配当利回りは、以下の計算式から求めることができます。

配当利回り(%) = 1株配当 ÷ 株価 × 100

例えば、ある企業の株価が2,000円で1株配当が40円だとすると、配当利回りは次のようになります。

配当利回り(%) = 40円 ÷ 2,000円 × 100 = 2(%)

株式の基本的な売買単位は、100株からとなっています。そのため、この場合には20万円で2%の4,000円の配当を受け取れることを意味しています。

また、株価が下がると、その企業が減配しない限り、配当利回りは上昇します。そのため、株価が割安であるかどうかの目安として使われることがあります。

4.配当性向で実際に大幅高になった銘柄を見てみよう

配当性向の上昇は、その後の株価に大きな影響を及ぼすことがあります。配当性向の上昇により、実際に大幅高となった、長大(9626)を例に見ていきます。

長大は、公共工事向けの建設コンサルタントを主力としている会社です。

2018年8月21日の取引終了後に配当政策を変更したことで、翌営業日には前日比71円高の大幅高となりました。

(引用元:ヤフーファイナンス

この時の配当政策の変更内容としては、1株あたり10円ベースを配当性向25%に変更するものでした。

配当性向を25%に変更するということは、今期の1株あたり利益から計算すると、増配する期待感が持てるものです。

このように、配当性向を変更したことで増配する期待感が増す場合には、投資家に好感され、株価が大幅高になることがあるのです。

5.配当性向で大幅高になる銘柄を見抜く2つのポイント

配当性向で大幅高になる銘柄を見抜くためには、企業の配当性向と業績を絡めて考える必要があります。なぜなら、配当性向を高く定めている企業の業績が順調に伸びている場合、増配への期待感が持てるからです。

企業の業績が良いということは、当期純利益および1株利益が年々上昇している状態です。配当性向は1株配当を1株利益で割ることで求められることはすでに説明しました。

このような配当性向の求め方からもわかる通り、1株利益が年々上昇している状態で、配当性向を維持するためには、1株配当を上げる必要性が出てきます。

業績が良いほど、それに比例する形で配当も上がっていくのです。

すなわち、配当性向で大幅高になる銘柄を見抜くポイントとしては、

  1. 業績が順調に伸びているかどうか
  2. 配当性向を高めに設定しているかどうか

以上の二つのポイントから銘柄を投資対象として、組み込んでいけば良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

配当性向とは何を意味しているのか、また、配当性向の具体的な数値の見方について、ご理解いただけたかと思います。

実際のところ、配当性向は企業の株主に対する還元姿勢を見る上で大事な指標となっています。

配当性向をひとつの投資戦略として、活用することを検討してみてはいかがでしょうか。

紫垣 秀明

 


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